■Pink Floyd / Live at Knebworth 1990
(ソニー・ミュージック / SICP-6382 / 2021.4)
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ピンク・フロイドは、1990年6月30日、英ハートフォードシャーにあるネブワース・パークで行われたチャリティ・イヴェント“シルヴァー・クレフ・アワード・ウィナーズ・コンサート”にポール・マッカートニー、エリック・クラプトン、ジェネシスらとともに出演した。このイヴェントで彼らは、1987年9月からスタートした、新生フロイド(ロジャー・ウォーターズ脱退以後)としての初のワールド・ツアーを終了した。この時の演奏を収録したものは、イヴェント自体の模様を収めた作品『ネブワース – ザ・イヴェント』に映像と音源でそれぞれ2曲ずつ(1曲は重なっているため合わせて3曲)がリリースされていたが、本作『Pink Floyd Knebworth 1990(2019 Remixed)』ではその日のピンク・フロイドの演奏計7曲すべてが収録されている。本作は2019年11月に発売された16枚組ボックス・セット『THE LATER YEARS 1987-2019』に収録されているが、今回そこから分売されるかたちでのリリースとなった。
「クレイジー・ダイアモンド Part 1-5」「コンフォタブリー・ナム」「ラン・ライク・ヘル」は『ネブワース』の映像もしくは音源に収められているので、全曲収録となって新たに収められたのは、「虚空のスキャット」「あなたがここにいてほしい」「時のない世界」「マネー」の4曲。当日は激しい雨と雷に襲われ、さまざまなトラブルに見舞われたために彼らの演奏時間は短くなってしまったが、そんなことを一切感じさせない熱の入ったプレイを聴かせてくれている。中でも「虚空のスキャット」で、オリジナル・レコーディング・アーティスト、クレア・トーリーが披露している見事なスキャットは必聴だ。(S.I.)
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